セルフレベリングコンクリートについて

セルフレベリングコンクリートについて

セルフレベリングコンクリートSLC(セルフレベリングコンクリート)は、コテ塗りを必要とせずに水平面全体に均一に流れ、広がるように設計された特殊なコンクリートです。床材の設置において、平坦で水平な表面を作るためによく使用されます。ここでは、セルフレベリングコンクリートの成分、用途、利点、施工手順など、包括的な概要をご紹介します。

セルフレベリングコンクリートの組成:

  1. バインダー材質:
    • セルフレベリングコンクリートの主な結合剤は、従来のコンクリートと同様に、通常はポートランドセメントです。
  2. 細骨材:
    • 材料の強度と作業性を高めるために、砂などの細骨材が配合されています。
  3. 高性能ポリマー:
    • 柔軟性、接着性、全体的なパフォーマンスを向上させるために、アクリルやラテックスなどのポリマー添加剤が組み込まれることがよくあります。
  4. フローエージェント:
    • 流動化剤または高性能減水剤は、混合物の流動性を高め、自己平坦化を可能にするために使用されます。
  5. 水:
    • 望ましい粘稠度と流動性を実現するために水が加えられます。

セルフレベリングコンクリートの利点:

  1. レベル調整機能:
    • SLC は、凹凸のある表面を平らにし、平らで滑らかな基板を作成するために特別に設計されています。
  2. 迅速なインストール:
    • セルフレベリング特性により、多大な手作業の必要性が減り、設置時間が短縮されます。
  3. 高い圧縮強度:
    • SLC は高い圧縮強度を実現できるため、重い荷重を支えるのに適しています。
  4. さまざまな基材との適合性:
    • SLC は、コンクリート、合板、セラミック タイル、既存の床材など、さまざまな基材によく接着します。
  5. 汎用性:
    • 特定の製品の配合に応じて、屋内と屋外の両方の用途に適しています。
  6. 最小限の収縮:
    • SLC 配合では、硬化中に収縮が最小限に抑えられることが多く、ひび割れの可能性が減ります。
  7. 滑らかな表面仕上げ:
    • 滑らかで均一な表面を実現し、床材を設置する前に広範囲にわたる表面準備をする必要がなくなります。
  8. 放射暖房システムと互換性あり:
    • SLC は輻射暖房システムと互換性があるため、床暖房のある空間での使用に適しています。

セルフレベリングコンクリートの用途:

  1. 床の水平調整:
    • 主な用途は、タイル、堅木、ラミネート、カーペットなど、さまざまな床材を設置する前に、凹凸のある床を水平にすることです。
  2. 改修と改造:
    • 既存のスペースの改修、床の凹凸の修正、新しい床面の準備に最適です。
  3. 商業および住宅スペース:
    • 商業建築と住宅建築の両方で、キッチン、バスルーム、居住空間などの床の水平調整に使用されます。
  4. 産業設定:
    • 機械、設備、および作業効率のために水平面が不可欠な産業用床に適しています。
  5. タイルと石材の下地材:
    • セラミックタイル、天然石、またはその他の硬質床材の下敷きとして使用されます。
  6. 外装用途:
    • セルフレベリングコンクリートの一部の配合は、パティオ、バルコニー、歩道の水平調整など、屋外での使用向けに設計されています。

セルフレベリングコンクリートの施工手順:

  1. 表面処理:
    • 下地を徹底的に清掃し、汚れ、ほこり、汚染物質を除去します。ひび割れや欠陥があれば修復します。
  2. プライミング(必要な場合):
    • 接着性を向上させ、表面の吸収性を制御するために、基材にプライマーを塗布します。
  3. 混合:
    • 製造元の指示に従ってセルフレベリングコンクリートを混ぜ、滑らかで塊のない粘稠度を確保します。
  4. 注ぐことと広げること:
    • 混合したセルフレベリングコンクリートを下地に注ぎ、ゲージレーキなどのツールを使用して均等に広げます。
  5. 脱気:
    • スパイクローラーまたはその他の脱気ツールを使用して気泡を除去し、表面を滑らかにします。
  6. 設定と硬化:
    • メーカーが指定した時間内にセルフレベリングコンクリートを固めて硬化させます。
  7. 最終検査:
    • 硬化した表面に欠陥や不完全な部分がないか検査します。

セルフレベリングコンクリートを使用する際は、最適な性能と特定の床材との適合性を確保するために、必ずメーカーのガイドラインと推奨事項に従ってください。施工手順は、製品の配合やメーカーの仕様によって若干異なる場合があります。


投稿日時: 2024年1月27日