タイルを貼る伝統的な方法とは何ですか?また、欠点は何ですか?

タイルを貼る伝統的な方法とは何ですか?また、欠点は何ですか?

タイルを貼る伝統的な方法は、一般的に「ダイレクトボンディング工法」または「シックベッド工法」と呼ばれ、下地(コンクリート、セメントボード、石膏など)に厚いモルタル層を直接塗布し、タイルをモルタル層に埋め込むというものです。以下は、この伝統的なタイル施工工程の概要とその欠点です。

伝統的なタイル貼り方法:

  1. 表面処理:
    • モルタル床とタイルの間の適切な接着力と結合強度を確保するために、下地表面を清掃し、平らにならし、下塗りします。
  2. モルタルの混合:
    • セメント、砂、水からなるモルタル混合物は、所望の粘稠度に調製されます。作業性、保水性、接着性を向上させるために、混和剤が添加される場合もあります。
  3. モルタルの塗布:
    • モルタルはコテを用いて下地に塗布し、均一に広げて厚く均一な層を作ります。モルタル層の厚さはタイルのサイズや種類によって異なりますが、通常は10mmから20mmです。
  4. タイルの埋め込み:
    • タイルはモルタル床にしっかりと押し付けられ、完全な密着と被覆が確保されます。タイルスペーサーを使用することで、タイル間の間隔を均一に保ち、グラウトの塗布を容易にすることができます。
  5. 設定と硬化:
    • タイルが設置されると、モルタルは一定期間かけて硬化されます。適切な硬化条件(温度、湿度)が維持され、最適な接着強度と耐久性が確保されます。
  6. グラウトジョイント:
    • モルタルが硬化した後、目地を目地フロートまたはスクイジーを用いて充填します。タイル表面から余分な目地材を拭き取り、メーカーの指示に従って目地材を硬化させます。

従来のタイル貼り方法の欠点:

  1. インストール時間が長い:
    • 伝統的な厚床工法は、モルタルの混合、モルタルの塗布、タイルの埋め込み、養生、グラウトの充填など、複数の手順を必要とするため、現代のタイル設置方法に比べて多くの時間と労力がかかります。
  2. 材料消費量の増加:
    • 従来の工法では、厚いモルタル層を形成するために、より多くのモルタル混合物が必要となり、材料費と廃棄物が増加します。さらに、モルタル層の重量が構造物に負荷をかけ、特に高層建築物ではその影響が顕著です。
  3. 債券の破綻の可能性:
    • 表面処理が不適切であったり、モルタルの塗布量が不十分だと、タイルと下地の接着力が弱くなり、時間の経過とともに接着不良、タイルの剥がれ、ひび割れが生じる可能性があります。
  4. 柔軟性の制限:
    • 厚いモルタル床は柔軟性に欠け、下地の動きや沈下に対応できず、タイルやグラウトジョイントにひび割れや破損が生じる可能性があります。
  5. 修理の難しさ:
    • 従来の方法で設置されたタイルの修理や交換は、モルタル床全体を取り除いて新しいタイルを再設置する必要があることが多いため、困難で時間がかかります。

伝統的なタイル貼り工法は長年使用されており、正しく施工すれば耐久性の高い施工が可能ですが、薄型モルタルやタイル接着剤といった現代的なタイル施工方法と比較すると、いくつかの欠点があります。これらの現代的な施工方法は、施工時間の短縮、材料消費量の削減、柔軟性の向上、そして様々な下地条件における優れた性能といったメリットがあります。


投稿日時: 2024年2月11日